自然は答えをみつける(Life finds a way)は、たぶんことわざのひとつ。映画”ジュラシック”パーク”では恐竜の島においてけぼりにされた科学者マルコム氏が劇中で何度もつぶやく(あるいは叫ぶ)言葉でもある。この映画の中ではこの自然の適応力(adaptability)に何度も人間は脅かされ、また(確か)救われる。
ところで、世界の半分は人間も自然の一部であることを忘れている。アジアの人である僕にはどうもこの自然と人間の対決というのは馴染みにくいのだけど、以下のような記事を読むと、人間もまた答えをみつける自然の一部なのだなと思う。
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ニューヨークタイムズの記事
世界のそこかしこにはびこりはじめたIkeaの家具をハックするという記事である。
”ハック”というのは、そもそもコンピュータオタク(あるいは専門家)が既成の機材やソフトウェアをいじってなにか素晴らしい別のものにしてしまう行為を示す言葉なのだけど、ここではその言葉が家具に対して用いられている。
このスライドショーをみたほうがわかりやすいかもしれない。
あるものはごく自然に、またあるものはいささか強引にいじくられて、あるべき場所を見つけたり、別の役目を果たしたりしている。
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最初に書いた”適応”というのは、コンピュータと人間の間のインターフェイスの世界では割とポピュラーな考え方のようである。いつのまにかメニューの上のほうににいつも使う機能がきていたりするのがその応用例(だと思う)が、”使いやすい”ものをあらかじめがんばって作っておくだけではなく、時間と共に”使われやすく”なってゆくような賢いプログラムをあらかじめコンピュータの側に組み込んでおくものである。
職人や大工の使う道具は、年季を経てその職人の体と使い方に沿った形になってなじんでゆく。この”馴染み”の中には、手の形と力の加わり方によって変形してゆく木の部品など、自然の素材が大きな役割をいささか受け身的に果たしているが、一方で職人は自分で道具を調整したり、自ら道具を作ったりもする。道具と人間の関係が相互に続くことによって”馴染み”感が完成するということなのだと思うが、我々一般ピープルの世界では、人間から道具への働きかけについては、今自分の身の回りにあるモノたちを見る限り、そうそう簡単にできるようになっていない。自分の手にしっかり馴染む携帯。。。なんて、東急ハンズにいってもそうそう簡単には作れない。
Ikeaハックの中には、ハックすることのパンクさを楽しんでいるものがある一方、この”馴染み”感を探しているように見えるものもある。
Ikeaハックは、”自然は答えを見つける”のように”消費者も答えを見つけるんだよ”ということを私たちに示しているのだろうか?
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このNYTの記事のキーワードは、Repurposing(別の目的を与える)であった。リサイクル、リユースとかけ言葉にしているのだろう。僕の部屋ではトマトの空き缶がペン立てに、大工が使う汎用作業台のための金具がベッドの部品になっています。自分の部屋をみまわして、何かいつのまにかRepurposingしちゃってたものがあったら、是非教えてください。
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